投稿者:ハッカ飴 2001/06/09 (土) 05:06:47 ◆ ▼ ◇ [mirai]「たくと兄ちゃん、もう起きていたの?」
画面を見つめていて気がつかなかったが、すぐ隣に中学生の妹がいた。
俺には高校生の妹と中学生の妹、そして小学生の妹がいるが、
この中学生の【雪菜】が一番のお気に入りだ。(ちなみに兄弟もいるが、たいして興味はない)
小学生の妹は俺のことを呼び捨てにするから可愛くないし、
高校生の妹は気位が高くて彼女からはいまいち愛情が感じられない。
けれど中学生の雪菜は、俺がどんなに酷い事をしてもすりよってくるので、
その自尊心のないところが俺は好きだった。
もし、近親相姦するなら雪菜がいい。
でも、このあいだそういってやったら、しばらくいっしょにお風呂に入ってくれなかった。
それに雪菜とは血が半分しか繋がってないはずだから、あまり問題はないだろうに。
「雪菜、雪菜」
俺はとりあえず雪菜を膝の上に置くき、髪をとかしながらその香りを存分に楽しんだ。
雪菜の髪は、さらりと柔らかく、さわり心地が絶品だった。
この髪を超えられる美髪のの持ち主などいないだろう。
「う~ん、いい髪じゃ、絶品じゃ、たまらんなへへへ」
俺がそういうと雪菜の顔が少し曇り、
「うう、たくと兄ちゃん、ちょっと嫌」
といって俺の膝から離れようとした。
「ぐへへへ、、よいではないか、よいではないか、げへへへ」
俺は雪菜の困った顔に少し欲情してお代官様モードに入っていた。
「ちょっと待って、たくと兄ちゃん、テレビが…」
ちょっとやそっとじゃ今の俺はとめられないぜ…ん、テレビ?
画面を見ても、さっきと同じ画面で何も変化はなかった。
「お兄ちゃん、これは?」
雪菜は画面を指差しながらそういった。
「ああ、福留さんの画像が文字変換されて表示されているらしい」
「たくと兄ちゃん、実は私のこと嫌いでしょ」
「そんな事はない、拉致監禁したいくらい愛してるぞ」
「うう、たくと兄ちゃんがどんどん知らない人になっていく」
と、雪菜を苛めるのもこのくらいにしよう。俺は優しいからな。
「まぁ、よく聞け雪菜」
俺は雪菜をソファーの上に正座させると、小さい子に聞かせるように演説を始めた。
「雪菜、落ち着いて聞けよ」
うんうんと、頷く雪菜。いい子いい子と頭を撫でたくなるのをぐっとこらえる俺。
「日本でクーデターが起きた」
「おっと雪菜、まだ口を開くなよ」
声を上げようとした雪菜を制すると俺は続ける。
「クーデターだ、クーデター、多分自衛隊の八王子駐屯基地が永田町を制圧したんだ」
クーデター。
自分で言っていて惚れ惚れするような単語だ。
こんなに俺の心をどきどきさせてくれる単語なんて他には、拉致、監禁、トップブリーダー、
…なんだ結構あるじゃないか。
でも一夜にして権力を奪うクーデター。これより魅力的なものがあるだろうか?
この世に支配する人間と支配される人間がいるのならば、俺は支配する人間になりたいんだよ。
雪菜にはこんな気持ちわかるだろうか? 多分わからないだろうな。
雪菜の人好きのするあどけない顔を見ながら、俺は思った。
参考:2001/06/09(土)04時56分42秒