2004/09/05 (日) 05:43:26 ◆ ▼ ◇ [mirai]P:ちよ・・・美浜ちよ・・・目を開けなさい
P:私が――― 私がわかるかい?
C:わかりません
P:私は君たちを未来世界へ移動させたものだ
C:何でそんな事したんですか!おかげでみんな・・・
P:皆? 皆死んでしまった。そう・・・君もだ・・・
P:「何でそんな事を・・・」と言ったね。なぜだと思う?
C:私たちに未来を見せた後もとの時代に帰してその未来を防ぐため・・・?
P:違う
P:ヒントをあげよう。私は皆を元の時代に帰す気なんかなかった
C:私たちは・・・ 未来世界にまかれた『種』だった
P:なのに君は元の世界へ帰ろうとしていたね
P:種になる事を選んだ人と・・・友達と対立する事になっても・・・!!
P:正解だ。
P:環境の変化に自ら適応しようとする人間はまだ弱い。
P:真に強い人間は変化を拒否し、環境そのものと戦い覆そうとする強固な意志を持つものなのだ
P:その上で君は自分の命が危険になっても友人を殺さなかった
P:最後まで環境と自らの変化を拒み続け・・・死んだ
P:満点だよ。合格だ 帰りなさい 大事な友達と一緒にね。
C:え・・・でもさっき・・・
P:合格者が出たときだけ帰すつもりだったんだよ
P:以前小学校でやったときは一人残して全員未来世界に適応してしまってね
P:その一人も幼過ぎて私の意思が伝わらなかった
P:今度はそうならない様に高校を選んだんだが正解だった様だ
C:じゃあ私、元の世界に帰ったら未来がこんなにならない様にします
P:そんな事はしなくてもいい
P:頼むから「地球にやさしく」なんて事を一番に考えたりしないでくれ
P:「人類の発展」を最優先してくれればいい、生態系も何もかもその為に利用して破壊してかまわない
C:でもそれじゃ・・・
P:ああ 地球はボロボロになってしまう
P:それでいいんだ
P:「人類」を産んだ時点で地球は役目を終えた
P:後は「人類」が地球の資源をつぎ込んで外の世界へ飛び出すだけだ
P:残された地球がたとえ死の星になってしまったとしても
P:それは花が枯れた後に種子を周囲に散らすのと同じ・・・自然なことなんだよ
P:だから君達には、いつかくる別れの日までに「人類」が乳離れして自立できる様に・・・
P:地球を保護する前に「ちゃんと使う」事を考えて欲しい
C:地球は・・・それで悲しくないんですか?さみしくないんですか?
P:「人類」に食い尽くされるなら私は本望だよ
P:だってかわいい子供たちだからね
C:あなたは一体誰なんですか?
P:君達が「神」と呼ぶもの、つまりこのほしのいのちさ