2004/09/16 (木) 02:44:37        [mirai]
「観鈴」「ごめんね…」
「観鈴」「すぐに…治るから…」
「観鈴」「海は、また明日…」
「観鈴」「にははっ…」
無理な笑顔は、すぐに歪んでしまう。
そして、俺は悟った。
俺は近づきすぎてしまったのだ。
「観鈴」「あ…うぐ…」
そうなってしまったら、もう止まらなかった。
俺の手を振り解き、観鈴は泣きじゃくった。
それは癇癪などではなく、得体の知れない発作そのものだった。
ここまでだった。
俺はただ、観鈴が泣きやむのを待つしかなかった。