2004/09/17 (金) 23:38:09 ◆ ▼ ◇ [mirai]ファンの皆様へ
日本プロ野球選手会がストライキを計画しています。国民的な娯楽
であるプロ野球が、ファン及び多くの国民の皆さまに多大の憂慮を与
えていることに対して、心よりお詫びを申し上げます。これまで私ど
もは、謙虚な気持ちと真摯な姿勢で選手会と折衝を重ねてまいりまし
たが、ここに私どもの立場を明らかにして、皆様のご理解を心より願
う次第です。
選手会は、大阪近鉄とオリックス両球団の統合に強く反対し、その1
年凍結を要求してまいりました。しかし、オリックス球団と大阪近鉄
両球団の統合は、長年の構造的な赤字が経営上、看過できない事態に
なったため、やむをえず決断した経営的な事項であります。
私どもは、先週の交渉で,球界の構造改革に関し、プロ野球構造改
革協議会(仮称)を設け、ドラフト改革、選手の年俸のあり方につい
て徹底的に協議することを提案し、また、球団の新規参入について環
境整備することをお約束しました。
今回、選手会の要求に基づき、交流試合の導入をふまえた両球団の
統合に関する具体的分析を示し、統合の妥当性について、選手会に誠
心誠意ご説明いたしました。また、新規参入等に関しては、コミッシ
ョナーから職を賭した見解及び提案が示され、これを選手会に提示し
、検討を求めました。さらに、ストライキを避けるため、今後門戸を
開いて、新規参入の審査を最大限誠意をもって行うこと等を内容とす
る共同声明文書の案を用意し、選手会に提示いたしました。
しかしながら,交渉の途中で選手会側は,これに一旦理解を示した
ものの、その後、上記の案の新球団の参入に関する事項について、正
式に拒絶されました。さらに交渉を続けたものの、選手会側は、来季
12球団に戻すよう最大限努力することを要求し続け、あくまでも来
シーズンからとすることに固執し、誠に遺憾ながら、妥結には至りま
せんでした。
言うまでもなく、プロ野球は、ファンあってのものであり、試合を
行わないことは、ファンに対する直接的かつ重大な背信行為であり、
このような事態を招き、誠に申し訳なく思っております。
また、選手会が労働組合であったとしても、球団統合及び球団の新
規参入自体は、経営事項であり、義務的団体交渉事項ではなく、これ
を理由にストライキを行うというのは、違法かつ極めて不当なもので
あるとも考えております。
いずれにせよ、プロ野球は国民に健全な娯楽を提供して、夢と希望
を与える担い手としての役割を尽くすために最善の努力を傾けて、誕
生から70年の今日に至りました。私どもは、話合いを望んでおりま
す。いかなる困難があっても、プロ野球を愛するファンのために最善
を尽くすことをお約束申し上げますので、今後も、プロ野球に対する
変わりなきご声援をお願い申し上げます。
2004年9月17日
日本プロフェッショナル野球組織
阪神タイガース 福岡ダイエーホークス
中日ドラゴンズ 西武ライオンズ
読売ジャイアンツ 大阪近鉄バファローズ
ヤクルトスワローズ 千葉ロッテマリーンズ
広島東洋カープ 北海道日本ハムファイターズ
横浜ベイスターズ オリックス・ブルーウェーブ