お前が生まれて まもない日 はげたかのように その人たちはやってきて 大きなバックを 開けたり閉めたりした 保険会社の人だと言う ずいぶん 耳が早い ぼくが驚いて 見てると その人たちは 笑いながら言う 匂いが しますからと 匂いが しますと言う まだ五体満足でない 我が児に いつ ぼくは 幼い死を 分け与えたのだろう 幼い死を 分け与えたのだろう もう いい匂いを させていたというではないか