>  2001/06/14 (木) 00:55:37        [mirai]
> > テンプレホーダイは飽きた(´Д`)怪談ホーダイといこう
>               
> これからみなさんに話す事は(゚Д゚;)全て実話です…

小学生の頃、学校が企画したキャンプ合宿ってのに参加して、地元の山の中腹にテントを張って、夜を過ごす事に
なりました。
日が暮れて山が闇に包まれる頃、僕はテントの中で妙な声を聞いたんです。
「おーい、おーい」。
それは、山の奥の方から聞こえてきました。

友達も声に気づき、「誰かが道に迷ってるんじゃないか?」と、不思議そうに言っていました。
人の迷うような大きな山じゃないし、それ故、人家なんてこの辺りには無いから、そんな声が聞こえるのはおかしな
話なんだけど。
その声が近付いたり遠ざかったりしてるのは、もっと不思議でした。

「幽霊じゃないかな?」。
友達が言ったその一言で、僕達は早々と眠る事に決め、毛布にくるまってライトを消しました。
と、急に僕はオシッコをしたくなって起き上がり、テントの外へ出たんです。
他のテントもライトを消して真っ暗闇で、静まり返っていました。
「なんでみんな、こんなに早く寝ちゃったんだろ?」と不思議に思うほど。
 と、その時、木々の間の暗闇に何かが動きました。
風かな?と思った瞬間、そこに一人の男の姿を見たんです。
彼はこんな山の中でも、黒っぽいスーツにワイシャツで、ネクタイもきちんと締めていました。
そして、ただじっと前方だけを見つめ、僕から10mほど離れた所を、テントの間をぬって通り過ぎてゆきました。
さっきの声は、あの人の…と思った瞬間に何故か怖くなり、僕は慌ててテントに戻りました。
次の日の夜、僕達がみんなで集まってキャンプファイヤーをしていた時です。
突然、2,3人の生徒が、山奥へと続く道から泣き叫びながら飛び出してきました。
その時は何があったのかさっぱり分からず、引率の先生達が彼らから事情を聞いて右往左往してるのを、ただ見
てました。
そしてそれから20分位で警察が到着し、かなりの人数の警官達が、山奥へと続く道に入っていった光景をよく覚え
ています。
首をくくったサラリーマンが見つかったのは、僕達がキャンプファイヤーをしていた場所から、ほんの20mほど奥へ
行った所でした。

キャンプファイヤー中にオシッコをしたくなり、友達を連れて山奥へと進み、みんなから見えなくなったところでズボ
ンを下げて用を足していると、頭の上で何かが揺れている。
それが革靴を履いた人の足だと分かった時の驚きと恐怖を、友達は後に話してくれました。
また、その人が黒いスーツにネクタイを締めた男性であった事も。

いま思うと、あの夜僕が見た男の人は、生前の姿だったのか、それとも亡くなった後の姿だったのか、判断がつき
かねます。
死亡推定時刻なんて聞いてないから。
だけど、どちらにしても、いや、生前の姿であった方が、僕はあの夜に見た光景を一生忘れられないと思います。

参考:2001/06/14(木)00時53分54秒