2001/06/14 (木) 12:24:53 ◆ ▼ ◇ [mirai][大臣のほんねとーく]
● 台所からの政治(扇国土交通大臣)
今年の1月6日、国土交通省が発足し、私は初代の大臣に就任しました。
参議院の、しかも女の、さらには与党の自民党ではない連立の私のところへ
この三重の壁をわざわざ乗り越えて、国土交通大臣の椅子がめぐってきまし
た。
そもそも、昨年の7月4日に私が建設大臣に就任した時、国民の皆様は驚
かれたことと思います。当時の建設省は、収賄問題が発覚した「どん底」の
状態で、その中で大臣になることは、まさに「火中の栗を拾う」ようなもの
でした。
そういう時だからこそ、しがらみがなく、率直に政治に取り組んでいく私
の姿勢を評価いただいたのではないかと思います。
大臣を受けた以上は、「二度と女は建設大臣にしない。」と言われたので
は後輩に申し訳ない。「初めて女が建設大臣をやったけれど、女がやってよ
かった」と言われるようなことをしたい。
その心意気が、丸投げ、談合、バラまき、ムダ使いと言われた公共工事を
真に国民国家に役立つ公共工事にするための「公共事業の入札と契約に関す
る適正化法」の法案成立への全党賛成という形になって現れ、21世紀への
レールを敷くことができたのが、再任につながったと思います。
私のモットーは、「できることと、できないこと」をはっきりさせること
です。自分を飾るよりも、ありのまま、自然体で、「正直に生きる」という
こと、この心がけで何にでもぶつかっていこうと政治家になった時に決めま
した。
21世紀型の生活様式も変わり、例えば、みなさんが週末の過ごし方を考
える時、金曜日の夜から香港に出かけて、土曜日は飲茶と夜景を楽しみ、日
曜日はショッピング、帰りはETC(ノンストップ自動料金収受システム)
で料金所も止まらず高速道路で空港へ向かい月曜朝には何食わぬ顔で出勤。
そんなスマートな過ごし方、してみたいと思いませんか。
今年の2月16日から私がはじめた羽田空港からの深夜・早朝のチャータ
ー便。予約開始からわずか15分で完売になりました。「羽田は国内線、成
田は国際線」という不文律はいったい何だったのでしょう。
だれもがこんなにも羽田の国際化を求めていたのです。そばにある空港か
ら自由に旅をしたい。当たり前のことです。そういう当たり前のことが当た
り前でなかったのが、霞ヶ関の役人の世界であり、永田町の政治家の世界で
した。
そのためにも、私は、21世紀の国土のグランドデザインを明らかにした
いと思っています。国際都市と呼ぶにふさわしい都市を全国にいくつ作るの
か、新幹線は、高速道路は、いつまでに、どこまで整備するのか、そういっ
たことを明らかにして、国民のみなさんが将来への明確なビジョンをもてる
ようにすること、それが国土交通省の使命だと考えています。