2001/06/14 (木) 12:25:30 ◆ ▼ ◇ [mirai]● 政治家・小泉純一郎のこと(塩川財務大臣)
私と小泉総理とは30数年来の朋友です。総理のご尊父の小泉純也先生は
私が初当選の時(昭和42年)防衛庁長官をしておられ、私の後援会大会応
援のために、河内長野市に来て貰ったことがあります。
ご尊父は、寡黙で怖そうな人でしたが、非常にやさしいところもありまし
たな。その純也先生が亡くなられて後継者の話で、福田赳夫先生が「純一郎
君を呼び戻せ」ということになりましたんですが、その時、小泉総理は英国
の大学で経済学の勉強をしており、学者になるつもりやなかったのかなと思
います。
それが突如、政治家に転身せよと呼び戻されたわけですから、ご本人は容
易ならぬ抵抗もしておりましたが、結局福田先生の説得とご尊父の周辺の方
々に口説かれて、選挙に出馬することになりました。その当時のことを思う
と、まさか総理大臣になるとは想像もできませんでしたな。
小泉総理は、福田先生の鞄持ちとして修行されておった時からまことに一
刻な人で、自己主張の強い、しかも人が考えつかんような発想を口にするよ
うな言動が多かったと思います。それだけに福田先生も、「あれは必ず大物
になる。もし失敗したら手に負えなくなるよ」とおっしゃっていました。
また、他人と安易に妥協することが嫌いで、しかも正義感の強い人でした
から、それが「変人」と見られるようなところもあったんやないかなと思い
ます。言い出したら聞かん人ですから、付き合い、交際するのも難しいと言
う人がありますけれども、私はそうは思いません。非常に義理を重んじ、気
持ちは純粋な人ですから、交友は永く続く人であります。
今、総理大臣として大胆な改革に挑戦しています。戦後50数年、日本の
社会・経済はソレ行けドンドンの右肩上がりで、モノ中心の精神文化に酔っ
とりましたが、21世紀に入ってその転換が求められており、思い切った改
革が必要になるのは当然であります。
小泉内閣の誕生は、1979年英国でのサッチャー首相出現と酷似した政
治ドラマだと思っています。タブーにメスを入れたというのは、ほんまに一
刻な小泉純一郎やなぁ、と思います。
NHKで現在「その時歴史が動いた」という番組が放映されています。2
1世紀の冒頭、つまり、世紀の変わり目に、小泉総理で「その時歴史が動い
た」ということになるんとちゃいますか。