2005/02/17 (木) 04:24:26        [mirai]
水銀燈の小説書いた(;´Д`)第四話

覚悟を決めたとき、ついに水銀燈が見送ってくれた。
「お薬と諦観持った?言い残すことはない?」
両方持ったよ。吐き出そうとした言葉を飲み込む。
「今日は血の雨が拝めそうかしら。はい、折り畳みナイフ持っていってね」
うん。有り難う、水銀燈。
ナイフを受け取る。
僅かに手が震えた。
水銀燈が笑った。
「いってらっしゃーい」
いってきます。
早めに出所られると願っていてよ、水銀燈。
うれしそうに笑う水銀燈に俺は目も合わせられない。
玄関の前の水銀燈が見えなくなる直前で振り返り、一度だけ睨みつける。
水銀燈で笑顔で背筋が凍りついた。