2005/03/01 (火) 21:24:12 ◆ ▼ ◇ [mirai]【ソウル=黒田勝弘】韓国の盧武鉉大統領は一日、ソウルで行われた「三・一独立運動記念日」の
式典で演説し、「日韓関係の発展には日本政府と日本国民の真摯(しんし)な努力が必要であり、
過去の真実を究明し、心から謝罪し賠償しなければならない」と述べ、改めて日本に「謝罪と賠償」が
必要であることを強調した。
演説はまた、戦後のドイツを称賛しながら「いくら経済力を強化し軍備を強化しても、隣国の信頼を
得た国際社会の指導的な国になることは難しい」と日本を批判した。しかし、演説は日韓関係の
歴史や現状が中心で、民族的課題である北朝鮮との南北統一問題にはまったく触れなかった。
三・一記念式典の大統領演説がこれほど強い日本批判をしたのは近年では異例で、その真意が
関心を呼んでいる。
盧大統領はまた、北朝鮮による日本人拉致問題に触れ、「日本国民の怒りは十分に理解する」と
しながらも、日本統治下の戦時中にあった「強制徴用や日本軍慰安婦問題」などの例を引用して
「数千、数万倍の苦痛をなめたわれわれの怒りも理解すべきだ」と述べた。これは拉致問題で
日本を非難している北朝鮮の主張と基本的には同じものだ。
盧大統領は昨年十二月の日本(鹿児島県指宿市)での日韓首脳会談の際は、拉致問題では
日本の立場を支持する態度を示したが、今回の演説では逆に日本批判になっている。
(産経新聞) - 3月1日15時21分更新