>  2001/07/16 (月) 00:13:42        [mirai]
> > 今は、隣の自分の部屋で寝ている。
> >  加奈はまるで起爆剤のようだった。
> >  なんとなく家族全体が、加奈のことでピリピリしていた。気遣い、世話をし、ほんのわずかなことで動揺しそうだった。
> >  俺もボロを出すまいと、早々に二階の自室にこもってしまった。
> >  今夜は早く寝てしまうつもりだった。
> >  コンコン。
> > 「……入っていい?」
> > 「……ああ」 
> >  加奈はパジャマ姿だった。
> > 「どうかしたのか? もう加奈的には就寝時間だろ」
> > 「なんだか眠れなくて……」
> > 「どこか苦しいのか?」
> > 「……(ふるふる)。……そういうのじゃなくて……ちょっと寝付けなくて……」
> > 「まあ、病院とは枕が違うからなあ。加奈には、あっちの方が慣れてるはずだからな」
> >  加奈はこくんとうなずくと、とんでもないことを口走る。
> > 「……一緒に寝て、いい?」
> > 「……何だ、暗いのが怖いのか?」
> >  子供の頃だろうか。加奈は怖がりで、夜、自分の部屋の暗闇が怖いと言っては、よく俺のベッドに潜り込んできた。
> >  加奈がわずかに口をとがらせる。
> > 「そんなんじゃないけど……」
> >  肩を落とす加奈。そんな仕草も、どこか無邪気だ。それでも、加奈との距離を縮めることは避けたかった。俺は……自分に自信が持てない。「……とにかく、もう子供じゃないんだから」
> > 「はぁい……」
> >  加奈は背中を向けて、とぼとぼと歩いていく。俺は内心、ほっと息をついた。
> > 「……電気、消すね」
> > 「ああ……」
> >  音もなく視界が闇に覆われる。
> >  俺は布団の中に身をうずめた。
> >  ごそ……。
> >  ごそごそ……。
> >  不審な物音と……そして気配。
> > 「……ん?」
> >  誰かが、俺の布団にもぐりこもうとしていた。
> > 「こら……加奈だな!」
> > 「あは……」
> >  悪戯めいた調子で、くすくす笑いはじめる侵入者は……加奈の香りがした。
> > 「駄目だって言っただろう!」
> > 「もう……入っちゃった……」
> >  声は俺の胸のあたりからした。
> >  どくん。
> >  心臓の音が加奈に聞こえるはずはないだろうが、瞬間的に身を離した。
> > 「あったかい……」
> > 「加奈!」 
> > 「……駄目?」 
> >  暗くて見えるはずはないのだが、加奈の視線を感じた。ひたむきな、ただまっすぐに見上げる視線を……。
> > 「勝手にしろ……」 
> >  それだけ告げて、俺は加奈の方に背を向けて、目を閉じた。
> >  背中が最後の壁だった。
> > 「迷うなよ……妹じゃないか……」
> >  決して越えてはいけない壁に、近づいているような錯覚を覚えた。このままでは、遠からず触れることになってしまう。触れれば、それを越えようとしてしまうかも知れない。
> >  つー……。
> >  背中に感触があった。
> > 「……」
> >  つい……つー……。
> >  指先が、背中に何か文字を描いている。
> > 「……」
> >  すっ……つつつ……すー……。
> > 「……もう……寝ちゃった?」
> > 「……」
> >  なぜか、返答できなかった。
> >  息を殺して、加奈の興味が過ぎ去るのを待つ。
> > 「……そっか」 
> >  最後にもう一度、指先を走らせる。
> >  それがどんな文字なのか、わかった。
> > 『女』……『子』……ひらがなの『き』。
> > 「おやすみなさい……お兄ちゃん……」 
> >  ぽす。 
> >  枕に頭を静める音がして、それっきり加奈の悪戯はおさまった。
> >  俺はほっと息をつく。
> >  長時間の窒息から、解放されたかのような感覚があった。
> >  首を回して、背後をうかがう。
> > 「うぅん……」
> >  ごろん。
> >  寝返り打った加奈の、白い細くキレイな首筋が見えた。
> >  思わず引き込まれる。
> >  繊細な肌に……唇を寄せる。
> > 「お兄ちゃん……」
> >  我に返った。
> >  俺は今……何を……?
> > 「くそっ」
> >  俺はベッドから逃げるように起き、一階に降りてシャワーを浴びた。肌を刺すような冷水シャワーを。
> >  水は火照った身体をよく冷やしてくれた。芯から。
> > 「加奈は……俺の妹……妹なのに……っ!」
> >  そのまま、俺は一階のソファで眠った。 
> 加奈は命がけでオナニーするので嫌い

命懸けの上に全裸かよ!

参考:2001/07/16(月)00時12分53秒