2005/03/11 (金) 20:30:32 ◆ ▼ ◇ [mirai]煙草に火をつけ、胸に溜まっていた何かを絞り出すかのように深いため息をついた。
ふと、遠い空を見つめて物思いに耽る。
思えばあいつとの戦いが始まったのはどのくらい昔だっただろうか。
その全てにわたしは勝ち、いつしか悪役となっていた。
何度向かってきても、あいつを叩き伏せてきた。
……いや、逆だ。あいつが、わたしに何度倒されようとも立ち上がってきたのだ。
だが、今度ばかりはわたしの勝利はないだろう。
なぜか絶望的なまでの確信として感じるのだ。
そして、あいつが勝つことにより、あいつはえいえんとなる。
それは永久に続くという意味のようでいて、本当はそこで終わってしまうのだ。
明けない夜はなく、光があるところには影がある。
それを保つために私は常に勝ち続けてきたのだ。
果てしなく遠く、限りなく近い、それがわたしたちの関係だった。
月曜が来るからこそ、日曜があるのだ。
もしも奇跡が起こりわたしが勝つことができたなら、また何もない一週間が始まるかもしれない。
ゆっくりと深呼吸して、ふとカレンダーを見る。
もう土曜が迫っていた。
残された時間をどう過ごしたものだろうか。
わたしは半分ほどになった煙草を灰皿に押しつけ、あたらしい煙草に火をつけた。
月y-~~
<曜
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