2000/11/26 (日) 02:55:31        [mirai]
名雪「祐一はどうしてあんなに前向きなんだろう…」




 月を見ながら一人考えてみる。部屋が暗い分、いつになく月が大きく見える。




 名雪「祐一…私はもうだめだよ。もう立ち上がれないよ…」




 部屋の中に月の光を反射して鈍く光る物…包丁だ。




 いつもなら絶対に持ち出せないこれも、お母さんがいない今は…




 名雪「…こんなとき祐一なら何って言ってくれるのかな…」




 祐一の部屋に行ってみる。いないとわかっていながら…




 名雪「祐一…入るよ…」




 いないとわかっていながら…



 夢遊病のような瞳で…ドアに手をかける。




 祐一の部屋から声が…




 名雪「祐一はもういないのに…」




 消えるような声で…






 ?「…ちから かぜ われらのそ… いまこそ ものよ はねに… たましいに… すべよ…」






 名雪「さようなら… 祐一… 祐一はもう… 道を見つけたんだね…」