星を見る少女 ある日の夜、一人の男が帰宅するために道を歩いていた。 ふと見ると近くのマンションのベランダに高校生ぐらいに見える女の子が立っていて、夜空を見上げている。 星を見ているのかな。最近では珍しくロマンチックな子だ。 そんな事を考えながら彼は家に帰っていった。 次の日の帰り道、彼が昨日の事を思い出しマンションのベランダに目をやると昨日の少女がまた夜空を見上げていた。 その次の日、彼が通りかかるとまた少女は空を見上げていた。 彼は不審に思った。 何しろ、その日は雨だったのだから。 あらためて少女を観察した彼はある事に気づいた。 少女は星を見ているではなく、首を吊って死んでいたのだ。