2001/09/11 (火) 20:10:26        [mirai]
口腔の上顎の歯の上の粘膜に局所麻酔を十分したあと、
そこに切開を加えます。(上口唇粘膜と歯肉の間の境で)
骨膜にいたるまでの切開を加えそしてそこから上へ、
骨膜(上顎の骨を覆う)を十分剥離して、
上顎の骨を十分外に露出してからそこから上顎洞の前の骨を開窓します。
つまり口の上から目の下に至る顎の骨の前部です。
上顎洞というのは上顎の上の骨の(上顎骨)の中にある副鼻腔のひとつの洞穴です。
ここに達して上顎洞の中の病変粘膜を除去する手術です。

この骨の面を露出するために歯の上に切開を加え、
そしてここを覆う骨膜を上にあげていくので顔面には何も傷は残りません。
(切開するのは口の中の粘膜だけですから)
そしてこの開窓した全面から上顎洞の中に入り、
確認して上顎洞の中の病的粘膜を完全に除去します。
これが上顎洞の手術の基本で最後にこの上顎洞と鼻の中に交通路、対孔をつくります。
 (難しいですね、図解したら解るのですが。)
ほかにもこれ以外の副鼻腔粘膜が病的になっていたら
ここからその副鼻腔(し骨洞,前額洞など)を明けて粘膜を除去します。
ただやはり内視鏡手術に比べ時間や入院期間や術野が大きくなります。
これはやはり片方ずつでないと出来ないでしょう。
手術時間も片方にかかるものは長いし、
後鼻内にガーゼパッキングをしますが、両方なら大変です。
原則としては片方して、1週間後に片方となっています。
こう書いても,やはり実際図解しないと解らないと思いますが,
こういうやり方もあります。