「なあ、テロって知っているか？」
「えっ、何それ？」
「テロなんて知らないよ」
「とぼけちゃって、本当は知ってるだろ？」
「いや、本当に知らないってば」
「お前どうよ、別にいじめたりしないから、言ってみな」
「……１週間に１回くらいなら、やっているかな、テロ」
「そうだよなあ、やっているよなあ」
「でも、こいつは変態だなあ、１週間に１回もテロをやっているなんて」
「何だよ！　それはお前だって同じだろう？」
「ギャハハハハ、まあ、怒るなって」
「で、他のやつはどうなの？」
「……、おれ、実は週に３回くらい、テロやっているような気がする」
「気がする、ってお前自分で何回やっているか数えていないのかよ」
「週に３回もテロをやっていると、頭が悪くなるよ」
「だって、やめられないんだもの」
「だけどさあ、テロって実は、そんなに悪いことじゃないんじゃないか？」
「別にそんなに他人に迷惑かけるわけじゃないしね、戦争の方がよっぽど悪い」
「別に毎日やったってどうってことは無いのかもね」
「ゴメン、おれ実は、１日１回テロやっているんだ」
「なあんだ、お前もだったのか。僕も毎日、寝る前にテロやっているよ」
「そうだよ、それくらい普通なんだよ」
「そういや、自分のことについては何も言っていないやつがいるな」
「おまえ自身はどうなんだよ、正直に言えよ」
「……」
「だから別にバカにしたりしないからさあ」
「……１日、３回」
「ひえええ」
「流石に一日３回はやばいんじゃないの。テロ」
「だけど、そんなに悪いことじゃないんだろう、だったらいいじゃんか」
「私は一日に３回やっていますが、このように全く以て健康ですよ」
「テロは精神と肉体の健康のためにいいっていう科学的裏づけもあるんです」
「俺も俺も、１日３回」
「おれなんて４回」
「甘いな、おれは６回できるぜ！」