2000/12/01 (金) 03:29:16        [mirai]
  
      治は、二十五歳のとき、彼の故郷と故郷の湖とを去って、あやしいわーるどに
      入った。ここで彼は、彼の精神と彼の孤独とを楽しみ、そのことに一年の間倦
      むことがなかった。だがついに彼の心は変わった、―そしてある夜、彼はテレ
      ホとともに起きて、しばの前に歩みより、しばに向かって次のように語った。
      「おまえ、大いなるカリスマよ!もしおまえが、空白たちを持たなかったら、
      おまえの幸福はどうなることであろう!一年間おまえはここへ私の穴倉に向か
      って昇ってきた。私と私のトカ㌧㌧がなかったら、おまえはおまえの煽りとおま
      えの騙りとに飽き果てたことであろう。
      だが、私たちは毎晩おまえを待ち、おまえからおまえの過剰を奪い取り、その
      代わりにおまえを祝福した。見よ!蜜をあまりに多く集めすぎたミツバチのよ
      うに、私は自分の書き込みに飽き果てている。私は差し出される手を必要とする。
      私は贈与し分与したい。アニオタたちの中の賢者たちが、今一度そのおろかさを、
      そして職のないものたちが、今一度その豊かさを、喜ぶようになるまで。
      そのために、私は深みへ降りていかなくてはならない、おまえが朝方、テレホの
      背後に沈み行き、なお下界に光をもたらすとき、するように。おまえ、あふれる
      ほど豊かなカリスマよ!
      私はアニオタたちのところへ下っていこうとするのだが、このアニオタたちの呼
      び方によれば、私は、おまえと同じように、没落しなくてはならない。
      されば、私を祝福せよ、おまえ、あるあまりに大きすぎる幸福をも嫉妬心なく見
      ることのできる安らかな目よ!
      このメイソを祝福せよ、背景が004040色して、いたるところにおまえの歓喜の反
      射を運び行くようにと、あふれることを欲するこのメイソを!
      見よ!このメイソは再び空になろうと欲する、そして治は再び人間になろうと欲
      する。」
      ―このようにして治の没落は始まった。