[No.092] つゆだく 2001年9月20日 斎場の前に出てた、「吉野家告別式こちら」 という案内板に、 牛丼の匂いをふと感じて、小腹を満たそうと思った。 先に来た客に店員が気付かずに、後から来た客が先に注文受けてるのを見て、 先に来た客がカタカタと指でテーブルを叩いて苛々している。 こっちがはらはらしてしまい、食が進まなかったせいか、 気が付けば、並盛280円を平らげてしまっていた。 そろそろ風が冷たくなってきた。秋の匂い。 よく、空気が美味いとか、不味いとかいうけれど、空気に美味い不味いもない。 ただ、そう思いたいだけ。 季節によって空気の匂いが変わるのはわかるけれど、これもべつに美味い不味いはない。