2001/11/01 (木) 07:47:09        [mirai]
ユゴス

(Yuggoth/ユッグゴトフ)
惑星
太陽系九番惑星?


  太古の禁断の書で仄めかされる惑星で、冥王星と同一のものされている。『ユゴスの甲殻生物』ミ=ゴは、この星を

  拠点として地球に飛来していた。


  ミ=ゴにとって変わられていたと思われるヘンリー・エイクリイが、ウィルマース教授に語った所によると、暗い惑星上

  には段を積み重ねた巨大な塔の形をした都市がそびえ、窓のない家屋や寺院、菌類の庭園が備わっているという。

  素晴らしいながらも人間の精神には耐えがたい光景という事だ。

  また、彼ら以前にも住民が存在しており、黒い瀝青の河にかかる石積みの橋を建てたという。


  ラヴクラフトが『闇に囁くもの』を発表したのはちょうど冥王星が発見されたばかりの頃(1930年)であり、発見された

  ばかりの謎めいた惑星を外宇宙からの生物の拠点として描くのはかなり新鮮な効果をもたらしたであろう。もっとも

  地球以外の惑星には生命は存在しない可能性が濃厚になりつつあるせいか、ユゴスは冥王星とは別の星であると

  している作品も多く見受けられる。


  キャンベルの『暗黒星の陥穽(The Mine on Yuggoth)』には、イギリス、ブリチェスター近郊の<悪魔の階(きざはし)>にある

  塔の最上階にあるスクリーンが、ユゴスに繋がっており、これを介して『甲殻蜥蜴』と呼ばれる生物(ミ=ゴと同一の

  ものかは不明)が地球へ金属を求めて訪れてきたとされている。

  これによると、ユゴスの都市には黒い石畳の道、知識のイメージを頭に直接投影する装置のならぶ広場、排泄物を

  処理する灰色の柄と巻きひげのような蔓を持つ動物じみた菌類がある。そして都市の周囲には約4分の1マイルおき

  に、ユゴスでのみ産するトゥク=ル金属の採掘坑が口をあけている。

  しかし、その採掘坑の奥からやって来るものの脅威を恐れて住民は逃げ去り、いまでは無人となっているという。


  また、ガタノトーアは太古の時代にユゴス星人(ミ=ゴかは不明)が連れてきた神、あるいは邪神であるという。