2001/11/09 (金) 12:52:32 ◆ ▼ ◇ [mirai]2日前の話ではあるんですが、僕がバイトしてるゲームショップ兼本屋で
万引きを捕まえてしまいました。小学生の男の子だったんですが、
ゲームコーナー出口でその男の子が通過した瞬間に防犯タグが警報機に
反応して、あ『万引きか!?』と思い後を追った。警報機がなるのは
よくある事で、実際、その時に追い掛けたのは僕だけで、他の店員は
気付いていないようすだった。
男の子が外にでて 自転車のカゴに小さなカバンと汚れたサッカーボールを
入れた時に声をかけてみた。
『万引き防止の警報機が鳴ってしまったので、申し訳ないけど
カバンの中身を見せてくれないかな?』
すると、男の子うつむいて『ごめんなさい、ごめんなさい・・・』と
くり返した。内心『あ~あ、やっぱそうか~。』と嫌な気持ちになった。
別に子供が嫌なわけじゃなくて、その子供が今、感じている恐怖心や
これから起こる事を想像すると嫌になった。ここは、僕が怒って商品を
取りかえして解放してしまおう、そう考えた。
が・・・最悪のタイミングで、そこにお店の社長が現れた。
問答無用『近くの交番につれてけ』と、言われた。そうなっちゃったら
僕も仕事な以上連れていくしかなかった。
その男の子に行く途中『やっぱり警察行くんですか?』と聞かれた。
『俺も仕事だから連れていくしか無いよ、バカな事したなぁ』と答えた。
その後は、交番でいろいろ聞かれ、結局うちのお店でも被害届けを
出さない、という方向になり、おまわりさんの方で厳重注意、親を呼んで
引き取ってもらう事になった。小学3年生の男の子が1800円の商品
万引きしてこれかぁ~、厳しいなぁって思いつつも、
僕はバイトの途中だったのでそのままバイトの方に戻った。
それから1時間半ほど過ぎるとうちのゲームコーナーに
長靴を履いて手ぬぐいを頭にかぶったパート風のおばさんが現れた。
その後ろには先ほどの男の子が・・・。
おばさんの目は充血していた。映画で見るような光景だった。
男の子の頭を手で押さえ付けて謝らせ、自分平謝りで、
泣き出してしまった。僕に謝られてもなぁ、とも思った。
見ているうちに、こっちが悪い事してしまったようで僕まで
謝ってしまった。男の子がこっぴどく叱られるんだろうなぁ、と思って
『初めての事だと思うし、子供さんも反省していると思いますので・・・』
とは言ってみたが『ダメです!もう2度とこんなことは・・・』みたいな
事を言われた。親からすると許せないだろうなぁ、子供の立場からすると
十分にイケナイ事をしたというのは、理解できたと思うんだけど。
こんな事なら早いトコ『万引きしたらダメだぞ!!』(ごちん!!)
で済ましときゃ良かったなぁって後悔した。
バイトの帰り、友達と待ち合わせしていて、友達とゲーム話をしていると、
先ほどの親子がそれぞれ自転車で通りがかった。
男の子も母親も『ありがとうございました』と頭を下げて通りすぎた。
これからお家に帰ってからも大変だろうなぁなんて考えながら頭を下げた。
男の子は落ち込んでるのかなと、後ろ姿を見たら、落ち込んで後ろを
ついているわけでも無く母親の後ろを元気よく立ちこぎで走っていた。
普通なら、これから家で起こる事や母親の悲しんでいる姿を見たら、
あんなふうに自転車には乗れないはずだなと思った。
『ああ、この親子はきちんとあのシーンだけの話で終わらせたんだな。』
そう思ってちょっと安心した。