2001/11/22 (木) 20:17:40 ◆ ▼ ◇ [mirai]■《天声人語》 11月22日
1頭だけたぁ変じゃゆぅて思うとったんじゃ。ゆぅて、ゆわんでも
えかろぉゆぅて思うんじゃが、2頭目が出たけぇほっとすりゃぁゆう
わけじゃぁなぁで。やっぱりそうじゃったか、と緊張する。狂牛病の
第2ラウンドじゃ。
2例目の狂牛病が出た意味はいくつかあるんじゃ。まず、検査が
ちゃんとなされとったんじゃ。その意味の安心感があるんじゃ。ほぃ
じゃが、これからどれだけ広がっていくんか。その意味で不安じゃ。
複数の病が出た。原因追及に手がかりが増えた意味じゃぁプラスじゃ。
もんは考えようじゃ、とゆおうとしとるんじゃぁなぁで。まずいこと
が起きとることに間違やぁなぁで。ほぃじゃが、そのなかでも、プラス
とマイナスを考え、できるだけプラスを増やそうっちゅうことじゃ。
いや、発想の転換も必要かもしれん。一刻も早(はよ)ぉ「安全宣言」
を出したいゆぅた態度を示してきた行政は、とくにそうじゃ。「安全」
っちゅうもんが存在するかんような発想じゃぁ「安全」対策に失敗する
じゃろう。そうじゃぁのぉて、存在するんはいっつも「危険」じゃ。
危険な事態がいっつも発生しうるけぇあって、それを防ぎ続けんにゃぁ
いけん。どこで起きるかわからん事態に目を光らせて防止を怠らんこと
じゃ。安全たぁ、そうゆう状態が続くことじゃろう。いっつも「センサー
(感知装置)」を働かせておかねばならん。
米大リーグ、ア・リーグの最優秀選手に選ばれたイチロー選手がセンサー
っちゅう言葉を使うそうじゃ。打つ瞬間、体の動きを修正する鋭い感覚で、
あんなぁにゃぁそれがあるらしぃんじゃ。じゃけぇどがぁな状況にも対応
できる。「危険」への対応も同じことじゃぁないか。