2001/12/09 (日) 23:05:25        [mirai]
その三「気力」 

さて、そろそろ本格的に東洋医学の話を進めて行きたいと思います。

まず、東洋医学の根本は、「未病主義」である、と断定して良いと思いま
す。未病とは、「病気になる前に治す」という意味です。

例えば、私がお世話になった東洋医学の先生は、私が風邪をひいただけ
で、「アンタは、バカだ」とよく言いました。

東洋医学的には、風邪は立派な病気です。万病の元、という言葉を耳に
された方も少なくはないでしょう。つまり、「風邪などという深刻な病気をす
るまで、体の不調に気付かないなんて、アンタは何て鈍感なんだ」というこ
とを先生は言いたいのです。

前述のとおり、道教の世界では、感応を好む分、鈍感を何よりキライます。
そんなバカな患者の相手をしたら、自分の気が害されて損をする……とい
う事を、先生は言いたいのです。

ところで、会社で「風邪ぐらい何だ、そんなの気力で吹き飛ばせ」なんて言
う上司が居たら、その上司はバカだと思って間違いないです。