2001/12/09 (日) 23:31:29        [mirai]
本来、人は、風邪をひく前は、その予兆を察して予防し、ひいてしまった
ら、風邪のために体に起こった様々な後遺症を訴え、その訴えに沿って
治していかねばなりません。充分に治さないでいると、風邪そのものは去
っても、体のどこかに悪因が残ってしまうのです。

この時に残ってしまった事が原因で、後年、いろいろな障害がつきまとうよ
うになります。 

しかし、同じ風邪を引いても症状が人によって違います。西洋医学では、
この体質というものを絶望的なほど軽視しますから、抗生物質を与えて熱
を下がらせ、それによって胃の調子が悪くなれば、同時に胃薬を出すだ
けです。 

つまり、現代医学は、サイボーグを作るワケです。もちろん、そのツケが老
後や遺伝子に来る、という仕組みは避けられません。それはまるで、水中
で生活した浦島太郎が、短い春を謳歌したあげく、いっきに老けるのに似
ています。

本来、気力の強い人とは、むやみと我慢する人ではなく、おのが「気」の
調節に長けた、自然の投げるサインに敏感な人のことを言うのです。

ところが、この感応能力(自分に対しても他人に対しても発揮する能力)
は、抗生物質や鎮痛剤、ホルモン剤などを飲むたびに低下します。薬で
治る経験をしてしまうと、体が、敏感であることを諦め、風邪をひきそうだ、
という、つまりは気の低下を知らせるサインを出さなくなってしまう、要する
に鈍感(=バカ)になるのです。

現代人の多くは、病気になる前の自分の状態に、大変に疎い、非常に鈍
いのです。薬害の影響もありますし、無意味な抑圧のせいでもあります。
抑制と我慢の結果、サインを伝えるのは無駄だ、と体が諦め、苦痛を感じ
ないまでに感覚が鈍くなってしまうのです。

現代社会に生きる限り、これらはある程度はやむをえないと思います。どう
しても薬に頼って、毎日を切り盛りしてしまうし、そうすればいい……という
調子で、社会全体が迫ってきます。(たとえば、胃薬飲んで忘年会で酒飲
むのが常識、風邪薬飲んで会社に行くのが当たり前、という宣伝がありま
すよね