>  2001/12/12 (水) 23:41:09        [mirai]
> > ちよ「10歳ですから」

僕たちは歩きつづけた。玄八じいさんは自転車を押したままなので
少し遅れているようだった。ちよは疲れているのかさっきから黙り続けている。
聞こえるのは田奈川の水音だけである。さらに20分ほど歩いた後
突然ちよが叫んだ「お兄ちゃん、あれ」
ちよの指がさしている方へ目をやる、何も見えない。
漆黒とまでは言えないまでも、周りに民家などが無いこのいったいは相当に暗い。
その暗闇の中に一筋の光が、突然横切った。
「見えた、蛍だ」
僕は後ろを振り返り、玄八じいさんに叫んだ。

参考:2001/12/12(水)23時26分25秒