2002/02/12 (火) 04:30:55 ◆ ▼ ◇ [mirai]今起きたヽ(´ー`)ノ。何年後かのあやしいの夢を見たよ。
でPCの電源を入れたら夢で見たあやしいでの固定懐古ネタのログが
なぜか残ってたよ。
> 投稿者: 投稿日:2003/05/12(日)22時23分34秒 ■ ◆
まあおそらく自ら匿名掲示板であるところのあやしいにハマりこんだ人間で無ければ
一人の誇り高い青年がこのような板に住み着き他の居場所を失うことの屈辱を理解す
ることは困難だろう。こういう能率的で怠惰的な意識交流に参加することは、貧民の
最下層に仲間入りしてもう後戻りが出来ないことを意味する。住人は独立した自分自
身での生活の自由を失い、ある意味では社会と掲示板の囚人と同じ存在になってしま
う。新参は半年ROMの持つ意味に圧倒されて一時的に途方にくれる。_もまたこの
掲示板に住み着いて他に居場所が無いと気づいた最初の晩、失望落胆を絵に描いたよ
うに、ほとんどがこうした怠惰な書き込みのベテランである愉快な空白住人たちに囲
まれて、たった6畳のせまい部屋の真ん中に座っていたに違いない。しかしそのまま
大人しく他の空白と同じようにとけ込むかと思いきや、食べるものを食べて体を温まっ
て腹がくちくなると書き込みしたくなるらしく、_はしばしばみらいを中味のない議
論とギスギスの場に変えた。ネット上のあちこちから知ったかのネタについて書き込
みできる物が十人二十人と_の回りに集まってきた。_はこの掲示板の管理人である
かのように、世界じゅうのどこの安宿でも社会の落伍者がやっているように、とどま
ることを知らず自分中心の掲示板論・社会論まで説いて他人の腐敗ばかり攻撃した。
時には粘着空白による罵倒にマジレスをして真っ昼間から討論しているつもりになる
ことも多かった。_は論争の誘惑に抵抗できなくなり、自分の発言が注目される文化
人気取りでキーボードに向かい発言するのである。そして_は学校を退学し一日じゅ
う机の前に座って掲示板に居ることがますます多くなった。そのうち知り合いや家族
は彼がいつの間にか身につけた罵倒をすり交わす狡猾な話術のために彼に一目置くよ
うになっていた。いつもは態度が大きく、尊大な振る舞いをしておりながら管理人が
現れると急に涙目で懇願する滑稽な様も家族から見ると世渡り上手な息子に成長した
ように見えたのだ。ただみらいでの話題が自分の知識自慢できる話題になると彼は全
てのものを投げ出して書き込みに仲間入りしすごい勢いでキーボードをうち続けた。
その過剰な自尊心がしだいに同居する住人の不評を買い、ある日掲示板で書き込みを
しているときに一人の小男と一人の知的な古参固定に痛い目に遭わされた。罵倒され
たのである。そのとき_は「よく意味がわからね」とこの「侮蔑的言辞」を交かわし
たつもりだったが、その様はすべて転載されていた。これが大きな転機となった。
「これが罵倒というものだよ」と小男の古参は_に言った。「こんなやりとりでも一
人の糞固定を消し去られてしまう」この着想が彼を興奮させた。罵倒は粘着固定を優
秀な一空白に戻す力を持っていたんだ、と彼は悟った。彼自身ひどくばかげた固定を
空白に戻すことが出来るような気がしてた。そしてこう豪語した。
「必要なのは罵倒だけだ。固定の愚かさには限りがない」
そしてそれからというもの、_は自分の名前を入れて書き込むことも、書き込みに自
己満足することもなくなっていた。住人仲間たちがその空白書き込みに気づきほめる
こともあったが、彼は「自嘲的な口ぶりで、自分はスクリプト以下のレス清書役に過
ぎずまだネタの振り方もろくに知らない」と答えた。自分の真の才能は全く別の分野
にあると考えるようになっていた。その時彼は友人に「固定をやっていたのは自己満
足のためであって、真に愛着を覚える書き込みは自分に感情的な物を感じさせてくれ
るものだった。それが粘着でもね。」と語っていた。彼はそのころ文体も考え方も成
長していた。そんな様を見て管理人も彼と言葉を交わすようになったが、これは糞固
定にとっては「めったに望めない名誉」だった。_の成熟の度合いが明らかになるの
は、しずかに潜伏している時だった。彼のことがかすかに頭の隅にあるのか、誰も新
たに「_」を名乗ったり騙ったりする住人はいない。だれかが変な記号を名乗ろうと
するとこう注意するのだ「記号を名乗った固定は自己満足の書き込みを何年も繰り替
えしたあげく、その恥ずかしさに気づいてすぐに後悔して泣くことになるよ」と。