俺はさらに追求する。 「教えて下さい、一体何があったんですか?」 「じ、実は・・・・名雪は、私たちの再婚に反対だったんです」 「え!?」 そんなこと、聞いてないぞ!? 「昨日の夜、名雪は家を飛び出していってしまったんです」 「ってことはまさか!!」 俺は、最悪の事態を予想した。 「確実に、私か祐一さんを狙って来ると思います」 やはり・・・ 「じゃ、じゃあ早く逃げないと・・・・」 とにかく、人目に付きやすいロビーにいるのは得策ではない。 さっさと機内に逃げ込んでしまった方が安全だ・・・ 「行きましょう、秋子さん」 「はい」 俺達は、急いで飛行機の方に走った・・・・ ・・・・が ごつん!! 「うおっ!!」 俺は、勢い余って女の人におでこからぶつかってしまった。 「う~、痛いよぉ~」 お嬢様っぽい外見とは裏腹に情けない声を出す。 「目がちかちかするよぉ~」 そして、こっちに気づいたのか・・・・ 「あ、え・・・えっと、ごめんなさい!!」