「大丈夫だ、俺はお前と離れない」 全く、俺って奴は情けねえ。 頭の中身とは反対のことを言っている。 「電話、待ってるから」 「電話代がかかっちまうな」 「じゃあ、手紙待ってる」 「切手代がかかるぜ」 「会いに来てくれる?」 「電車代がかかるけど・・・」 更に力を入れて抱きしめる。 「電話も手紙もしたくねえ。そんなことに金を使うんだったら、直接来てやるよ」 ・・・うん。 最低だよ、俺は。 そんなことが出来るわけがないと思っているのに、大口たたいちまう。こいつのことだから信じてしまうってわかってるのに、平気で言っちまう。 「ねえ・・・」 俺は強引にキスをした。