> 2002/05/02 (木) 04:53:59 ◆ ▼ ◇ [mirai]> > 所在を明らかにしなければ説得力がないというのは果たしてそうかね?
> > むしろ重要なのは脳の中には“ありえない”ということを示したことじゃないか?
> > つまり、脳の所在をという前にまずは脳には“ありえない”とした論を反証することが
> > 先決じゃなかろうか?
> > それは何度も言うように、宇宙の法則に従って成立した脳がいかにして宇宙の法則に従わない
> > 意識、精神を作り出すのか、それは非合理じゃないか、ということだ。
> > さらに言えば、物理法則に従って存在するがゆえに予想可能であり、固定的であるのに対し、
> > 意識は決して同じ状態であることはなく、時間によって変化し、その変化も多様た。
> > なぜこのような差が生じるのだろうか?
> > それは、あくまで脳は外界と結合する意識を生み出すために、記憶に代表される私の中の
> > 存在と連絡を取り合っているだけであると考えられるのではないだろうか?
> > その証明の例として「再認障害」と「失語症」が上げられるのだが長くなるので省略。
> ふむ、それはそうだが貴殿の言は漏れにとっては説得力がなかったので、
> では改めて反論する
> 宇宙の法則とは何か?というのがまず意味不明なんだが、
> たぶん精神の存在する宇宙以外の世界を想定して
> 区別しているんだろうなぁと思うが、
> 意識、精神が宇宙の法則に従わないとはどういうことか?
> 宇宙の真の物理法則(なんてものがあるかどうか知らんが)が予想可能かどうかなんて分からないし、
> 宇宙は固定的(固定的とはどんな状態か?という疑問もある)ではなく躍動しているだろう
> 太陽を見ても刻一刻と変化して決して同じ表情はあらわれないぞ
> もしかしたら太陽に意志があるのかも知らんけどな
> あとコンピュータの中でも決して同じ状態であることはなく、時間によって変化するものは作れるぞ
> カオスとか複雑系とかフラクタルとかいうキーワードで少し前に流行ったことだ
> 勿論コンピュータは記憶領域は有限なので動かし続ければいつか同じパターンは
> 現れるんだがこれは脳との差異の本質的な問題ではないだろう、
> 例えば少しの外部雑音を入れてやれば永遠に違うパターンを生成し続けるだろう
> このあたりが脳から精神が生まれる原理なんじゃないかと考えられていて活発に研究されてるよ
物理法則とは全てデジタルであって、複雑系というのも物理法則のデジタル化を証明するものに他ならない。
そして、複雑系とは概略すれば多要素なモデルの初期設定の微量な差が系に及ぼす影響を法則化しようとする試みだ。
では精神の働きはどうか?
機能主義においてもコネクショニズムにおいても脳のプログラム性は否定されうる。
つまり太陽は再び同じ時間同じ条件を与えたとすれば同じ時刻に同じ反応を示すが、
脳はその物理法則性に従わない。
少なくとも外的なものと結合した、意識として現れた場合は表面上したがってはいないだろう。
そして、さらに重要なことは、「私」が「ある」ということだ。
物理法則においては過去も現在も未来も等価であるが、私の意識においては現在しかありえない。
過去はおそらく現在の基底として類推されるものであり、未来は現在と過去から向かわれるものでしかないだろう。
私にとっては確かなのは「今」であり、かつ、この「今」はデジタルではなくアナログ的だ。
私はこのアナログ的な「今」と、絶えず知覚が選別されてある「意識」は特殊であると言い切れるだろう。
脳から意識が生まれると仮定しよう。
私の脳を現実に見た時、その脳はどうみても私のイマージュの一部であるが、しかし
その脳から世界のイマージュが生み出されている。
これは明らかに不合理だろう。
とすれば、脳は世界に属するものであって、私という意識を生み出す余地はありえないのじゃないか?
脳が私のものであり、脳が世界に属するならば、私から世界が生み出されるという不合理を免れ得ないのだ。
参考:2002/05/02(木)04時12分19秒