2002/05/14 (火) 16:56:28 ◆ ▼ ◇ [mirai]むかし、一人の女の子がいて
母親に7年も会っていませんでした
女の子は鉄の服を着せられて
たえず こう言い聞かされていました
服が擦り切れたら 母さんにきっと会いにいけるよ
女の子は必死に服を壁に擦りつけて破こうとしました
とうとう服が破け
ミルクとパンそしてチーズとバターを少しもらって
母親のもとに帰ることになった女の子は
森の中でオオカミに出会い
何を持っているのかと聞かれました
ミルクとパンそしてチーズとバターを少しって答えると
オオカミは分けてくれないかと言い
母さんのおみやげが減るからと女の子は断りました
オオカミはピンの道とハリの道のうち どちらから行くのかと聞き
女の子はピンの道を行くと答えると
自分はハリの道をいそぎ 女の子の母親を食べてしまいました。
やがて 女の子が家につきました
母さん 開けて
戸を押してごらんカギは掛かっていないよ
オオカミは答えました
それでも戸が開かないので
女の子は穴をくぐって家の中に入りました
母さん おなかがペコペコよ
戸棚に肉があるからおあがり
それは母親の肉でした
棚の上に大きなネコが来て言いました
お前が食べているのは母さんの肉だよ
母さん 棚の上にネコがいて私が母さんの肉を食べていると言ってるわ
うそに決まってるさ
そんなネコには木靴を投げてやればいい
肉を食べた女の子はのどが渇いてきました
母さん わたしのどが渇いたわ
なべの中のブドウ酒をお飲み
すると小鳥が飛んできて煙突に止まって言いました
お前が飲んでいるのは母さんの血だよ 母さんの血を飲んでるんだよ
母さん 小鳥が煙突に止まって私が母さんの血を飲んでる そう言ってるわ
そんな鳥には頭巾を投げてやればいい
肉を食べ ブドウ酒を飲み終えた女の子は母親に言いました
母さん なんだかとっても眠くなったわ
こっちへ来て少しおやすみ
女の子が着物を脱いで寝台に近づくと
母さんは頭巾を顔の方まで被って奇妙な格好で寝ていました
母さん なんて大きな耳をしてるの
母さん なんて大きな目をしてるの
母さん なんて大きな爪をしてるの
母さん なんて大きな歯をしてるの
そしてオオカミは赤ずきんを食べた。