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まただまされたよ(´ー｀)

あるところに、嘘つき娘の鏡花がいました。明くる日、鏡花は善良な村に訪れると
「夜が来るぞー！」と煽り立てて村人達を動揺させました。
夜がなんだか知らなかった村の人たちは、大いにあわてました。
何度も何度も怖くておろおろしていました。

さて、さすがに何十回も引っかかると、村人もだまされなくなります。
これでは鏡花もつまりません。そこで、一計を案じ
「三割五分の確率で夜が来るぞー」と叫んでみることにしました。
三割五分といえばイチローの打率です。なんだか現実味のありそうな数字ですから、
村人達はまた夜が怖くておろおろしてしまいました。

そこに、ものしりのいずみさんがやってきました。
夜を知らなかった村人に夜を教えてあげると、村人達はだまされたで悔しいやら
腹が立つやら、とにかく鏡花を家に入れてあげないことにしました。

その夜のこと、本当は寂しくて、遊んで欲しかっただけなのに…と屋根で鏡花がないていると、
夜のすみっこのほうからひかる影が近づいてくるのが見えました。
「タイヘン！夜明け前が来たわー！」
一生懸命教えようとする鏡花ですが、村人達は笑って相手にしません。
どんなに叫んでも誰も信じてくれないので、鏡花は一人で逃げ出しました。

夜が明けると、村は明治自然主義の猛威の前に蹂躙されていました。
さしもの村人達も、押し寄せる島崎藤村の群れの前にはなすすべなく、
それいらい村が立ち直ることはありませんでしたとさ(´ー｀)

参考：2002/05/27(月)19時19分20秒