【ワシントン10日=林路郎】米国防総省が、生物・化学など大量破壊兵器を 保有する敵対国やテロ組織への先制攻撃を想定し、最悪の場合には自ら核兵器 の先制使用も辞さないとする新たな戦略ドクトリンの具体化に乗り出している ことが明らかになった。 10日付ワシントン・ポスト紙が報じた。冷戦時代の核ドクトリンを完全に 書き換えるもので、今秋にも発表される見通しだ。 ブッシュ大統領は同時テロを受け、1月の一般教書演説などでテロ組織や 大量破壊兵器をテロ組織に拡散させる恐れのある一部の敵対国への先制攻撃 の必要性を強調。国防総省はこれを受け、軍備・戦術面での計画作りに入った。