ヴェロンジダントッティデルピエロフィーゴルイコスタ。超一流のファンタジスタ達は全員、W杯を去った。 ベッカムはすばらしい選手だ。だがベッカムの機能しないイングランドは2流国といわざるを得ない。 堅実で確実な仕事を求められる代表では彼の動きは、ファンタジスタと言うには程遠い。 3Rを意識しすぎる、また相手にそれを意識させねばならない役目を背負ったリバウドは、 セレソンにおいてその輝きを封じている。 ショル・ダイスラーは神のいたずらか、怪我でW杯に参加できなかった。 アメリカから韓国からセネガルから。新興勢力から、まだ新たなファンタジスタの産声は聞こえてこない。 4年に1度のサッカーの祭典。そこには常に、抜きん出た輝きを持つ選手の姿があった。 ベスト8が決まった。 一人のプレイで観衆をあっと驚かせるプレイヤーはもう、いない。 このW杯は、果たしてスーパープレイヤーを誕生させるのか。