2002/07/03 (水) 15:38:47        [mirai]
今回はステロイドについてのお話しです。最初に断っておきますが、
私はステロイドを使用したことはこれまでに一度もありませんし、
今後も手をだすことは絶対にないでしょう。
なぜなら、筋肉隆々の体は試合の面白さに全く関係がないと思うからです。
お客さんは体を見に来ているのではなく、試合を見に来ていると思います。
ある程度の体は当然必要ですが、
それよりもスピードや技で魅せていったほうがお客さんも喜ぶと思うのです。
だから、無理してまで大きくしようとは思いません。
これはあくまで、私個人の意見ですけどね。
さて、これまでに、ステロイドに手をだしたレスラーを、
ECWやメキシコで何人も見てきました。一般的なイメージとしては、
ステロイドを使用すれば、なにもしなくても勝手に筋肉が付いていくものと
思われているようですが、これは大きな間違いです。
ステロイドに一度手をだしてしまったらその後が大変。
徹底的な自己管理が要求されるのです。
まず、水分を大量に摂取しなくてはいけない。
この水分の量が半端じゃありません。もう常に水を持ち歩いて、
まるで一日中飲み続けるような状態です。
これを怠ると、注入しても効果はありません。
それに食事管理。酒を飲んで脂肪分を採ったりしようものなら、
ステロイドは悪いほうに作用するのです。俗に言う「失敗した体」というやつ。
ブヨブヨのボテボテ。練習も、注入する以前以上にこなさなくてはいけなくなります。
しかも、打ち続けなくては「注入以前・以下」の体になってしまうのです。
ただし、打っている時期には練習後の体の張り具合が断然すごいそうです。
体重も確かに増えます。
しかしこの「打ち続けなくてはいけない」というのはとても危険なことです。
性格も変わってきます。怒りっぽくなるし、忘れっぽくなります。
ECWのあるレスラーは、打ち始めた途端に性格が豹変し、試合は荒れるわ、
試合のミスの責任をなすりつけてくるわで、まるで別人のように変貌したものです
(その後、彼は皆の糾弾にあい、それ以後はステロイドを絶っている)。
さらに、心理的な害悪として「安易な道に走りやすくなる」ということが
あげられます。ステロイドを使用すること自体がすでに
安易な道に走っているわけですから、心にそういう癖がついてしまうんですね。
楽な方に楽な方にという。
さあ、このように「利」よりも「害」のほうが多いステロイド。それでもあなたは使いますか?

先日私に「体が大きくならないのでステロイドの使用を考えている」
というメールを送ってきたレスラー志望のキミ。
悪いことは言わないからやめておきなさい!!