『｢その車、止まりなさい｣  政府、キャメルcxに製造中止命令

政府は８日の閣議で、楽田モーターズ(本社・名古屋市)に乗用車の製造中止命令を
出すことを決定した。これは、同社の第１弾となるキャメルcxが、各種の申請や認
可をまったく取り付けていない状況のまま、いきなり発表されたことに対するもの
で、閣僚らは｢寝耳に水。手続きも踏まない車が認められるわけがない｣とあきれて
いる。

問題となるのは、1.排気量が2000ccと大きなエンジンで２サイクルでは環境汚染度
が大きい、2.排ガス規制をクリアしていないどころかテストされた事実もない、3.
最高速度が20km/hでは交通妨害、4.走行中にラクダセキュリティが誤作動すると危
険、5.安全性についてもデータがなく疑問、6.走行テストもないのに本当に走るの
か、7.代金前納で納車時期不定では詐欺に相当する恐れがある、などの点。

閣議前に意見を求められた日本自動車工業会からは「工業会に加盟していないどこ
ろか、ルールもなにも完全に無視している。安全性や環境面について地道な努力を
重ねている既存メーカーを馬鹿にした態度」との見解が出され、全閣僚一致で中止
命令を決議した。これに対し楽田モーターズは記者会見を開いたが、楽田社長が政
府の挙げた問題点に反駁する一方で｢作れない｣と述べるなど、支離滅裂の質疑応答
が目立った』