> 2002/07/09 (火) 14:52:27 ◆ ▼ ◇ [mirai]> > 貴殿の母親も貴殿が大事でたまらなかったのにな
> それはないと思う
> なんとなくってのは御幣あるかもしれんが子供を大事にするってのは無かったと思う
> 将来像を考えずに育てた馬鹿親だな(;´Д`)あれで教員してんだけど・・・
彼がみらいであの投稿をして、みらいがいつの間にか無くなってから
どれだけの年月が流れただろうか
穏やかなある夏の一日、彼は長い間つみかさねた人生を振り返るように
家の中のものを整理していた
きしみがひどい戸棚の中に納められたアルバムを取り出す
ほこりのつもりかけたアルバムには、彼の撮影した
思い出の写真や家族でとった写真などが納められていた
懐かしい思い出に浸りながらページをめくる
あのころはなんのこともなかった当たり前の日常が、
今こうして一人で振り返りどれだけ遠くまで来てしまったのか
振り返るともう二度と手に入れられるはずもないものだったと気づく
一部ずつ丁寧にほこりをはらいながらアルバムを片づけてゆくと、
彼は戸棚のおくひっそりと隠されたくすんだノートをみつける
彼の眠った後に、その日その日彼をみつめながらこまごまと
大切な我が子について、誰にあてるともなく綴られたノート
色のあせかけたページは、彼がそっと力を込めるとゆっくりと崩れてゆく
彼が内心思っていたこと、まだ幼い彼の気持ちを全てくみとってやることができず
悩む母の想いが今の彼には理解することが出来た
古びたページが塩辛い水滴を受けて染みになって行く
夕日が沈む中で、彼は肩をふるわせながらノートを閉じた
投稿日:2052/07/09(火)14時39分48秒
参考:2002/07/09(火)14時39分48秒