2002/07/11 (木) 22:15:03        [mirai]
【通信】FOMAが普及しないのは、「人の本能的なもの」が原因 
東京 7月11日(ブルームバーグ):「第3世代携帯電話(3G)は、人々がテレビ電話を
使いこなせるかということと直結しており、普及には時間がかかる」--。NTTドコモが
昨年10月に始めた3G「FOMA」の6月度の加入者純増数は2200台で、累計では11万
4500台にとどまっている。デジタル業界の人材育成を手掛けるデジタルハリウッドの学校長、
杉山知之氏はFOMAの販売台数が伸びない理由を、ユーザーは本能的にテレビ電話を
避ける傾向があるからだと分析する。

 杉山氏はブルームバーグ・ニュースのインタビューで、「iモードとFOMAはまったく
違う媒体だ」と説明。音声中心の従来からの携帯電話は固定電話を進化させたもの。
そしてiモード機能付きの携帯端末はインターネット端末を小型化し、それに音声通話
機能を付けたものと理解すべきだという。これらに対し、FOMAはテレビ電話を小型化
したものであって、iモードの進化形ではないとみる。
(中略)
一方、テレビ電話は、かなり昔から技術的には可能であったが、顔を見られたくないという
人々の意識が実用化、普及を妨げていた原因の1つという。音声だけならば、どのような
場所でどのような格好をしていても、人々は気軽に電話をかけることができる。だが、相手
から自分の姿が見えるということになれば、電話をするにも気が抜けなくなるからだ。

  FOMAの販売台数が現状で伸びていないのは、人々がテレビ電話の不便な点を本能的に
分かっているからであり、それが3Gの普及の妨げになっていると杉山氏は指摘する。若干の
助走期間を経てからでないと3Gの普及は難しいが、人々の心情が変わり、テレビ電話に
対する抵抗感がなくなる時期がくれば「3Gはいずれは伸びていくだろう」との予想だ。