オールスター第二戦でＭＶＰになってしまい、プロとしての華の無さを衆目に晒した、中肉中背、眼鏡の漢。
そんなマニア心をくすぐる近鉄的山捕手について、かっこいいプロフィールを書いてあげたいと思います。

’９３年にドラフト４位で入団した既婚の３１歳。
打率は毎年２割を超えるか超えないかのレベルで、キャッチングのセンスもプロとしては平凡。
しかし、その華の無い風貌からは及びもつかない肩の強さはメジャー級。
投手がナックルを投げた時に盗塁を試みた西武の松井を刺したというエピソードからも、
彼の肩の素晴らしさは推し量れるのだが、そんなことは誰も知らない。
２割も切るほど期待の薄い彼の打撃だが、何も考えず１，２の３で振るせいか、松坂、黒木といった
パリーグを代表する本格派投手には何故かタイミングが合ってしまうので、意外な所で大仕事をしてしまう。
そんな彼だからオールスターは相性が良く、初出場した９９年でもいきなりヒットを放つと、
ノーマークなのをいいことに盗塁しまくり、顰蹙を買った。
「今年こそ（的山以外の）捕手固定を」 と毎年のように言われてしまう可哀想な彼だけど、
「普通にキャッチャーをやれる人が他にいない」 というチーム事情から、来年もレギュラーは決定的。
漢はこれからも、申し訳なさそうにグランドに立ち続ける。