性欲のメッカ肉欲のイェルサレム。 
日本中の飢えたる男児の聖地、ここ歌舞伎町に、 
今日もまた新たなる挑戦者が舞い降りました。 
右手に握り締められた風俗情報誌は、さながらシナイ山でモーセに与えられた 
十戒の石版と言ったところでしょうか。 
みなぎる闘志を股間のいちじくの葉にあらわしたこの若きアダムは、 
果たして今日どのような禁断の果実と出会うのでしょうか。 

さあまずは店内に入りまして指名と進んでいきます。 
ここはさすがにマニュアルどおりといったところでしょうか、慎重な物腰に 
挑戦者の緊張振りがうかがえます。 
おっとここで店員から呼び出しを受けた、これは少し早すぎるかー！？ 
挑戦者の顔を一抹の不安がよぎったー！ 
あまり待たされるのは嫌だが早すぎるのも嫌というこの微妙な機微、 
まさに嫌よ嫌よも好きのうち、好きこそもののあはれなりけりといったところでしょうか。 
しかしここまで来てもう後戻りはできない挑戦者、おもむろに立ち上がります。 
お父さんお母さんごめんなさい、先立つムスコをお許しください、 
しかしこれはもう先立つというより先走るといったレベルであります。 
おっと今挑戦者が指定の部屋のドアの前にたどり着きました。 
ドアノブを一心不乱に見つめるその形相は、まさにコロシアム決戦前の 
奴隷戦士でしょうか。 
早く自由になりたいという叫びが、彼の袋から今にも聞こえて来そうであります。 
さあ挑戦者ドアノブを握り開け放ち、部屋の中に足を踏み入れた！ 
今日この日から始まる彼のセクースヒストリーは、一体どのような幕開けを 
見せるのでしょうか。 
試合前から波乱含みのこの一戦、今ついに戦いの火蓋が切って落とされました！！