>  2002/07/28 (日) 22:02:57        [mirai]
> > 萌えた(*´Д`)もっともっと
> 少し話は逸れるが、私の自慢は己が手の美しさであった
> 男とは思えぬ程すらりと長く、繊細で、苦労を知らない手であった
> 妹はそんな私の手を「いいなぁお兄ちゃんの手ぇ綺麗だよねえ(*'-')」と
> 半ば嫉妬めいた態度でいつも執拗になぜてくる
> しかし妹の無垢な手が私の血管をなぞる度に、私は言いしれぬ興奮と動揺を隠せないで居た
> 怖れを知らない私の男性自身は着衣の下で噴火を待つマグマの様に煮えたぎり、
> いつしか妹の手をその白い溶岩で汚したいと思う様になっていた
> つづく

私の実家はその土地ではちょっとした名家であったのだが、
がらんとした家を嫌う母の意向で他人に部屋を貸したりもしていた
蝉時雨を背に受けてあの忌むべき書生がふらりと我が家にやってきたのは
余りの暑さに心なしか里山の緑も薄れる、ある晴れた安息日だったのだ
(虫食いの為に十行判読不能)
田舎で凡庸な陰を纏ってしまった私に比べ、都会から避暑にやって来たという
ハイカラな彼に妹が淡い思慕の情を抱いてしまうのも無理からぬ事ではあった
何より彼は夏そのものだったのだ

参考:2002/07/28(日)21時42分03秒