◆ふるやのもり◆ 昔々、おじいさんとおばあさんが馬を一頭飼って住んでいました。ある雨が ふる晩、どろぼうが馬をぬすもうと天井にあがって、おじいさんたちが寝るま で待っているうちにいねむりをはじめました。 そこへオオカミも馬を食べようと家の戸口にやってきました。おじいさん 「おばあさん、この世で一番おっかないものはふるやのもりだなー。」オオカ ミ「おれよりもおっかない「ふるやのもり」ってどんなやつだ。」家の屋根が いたんでいると雨がもってくるのが「ふるやのもり」ですが、オオカミは知ら ずにおそろしい生き物だと思いこんでしまいました。 そして雨がすごいいきおいでふりだすと、おじいさんとおばあさんは大慌て。 騒ぎを聞いてオオカミが逃げ出したところへ、目を覚ましたどろぼうがオオカ ミを馬と間違えてとび乗ったのです。 びっくりしたオオカミは「ふるやのもり」にとびつかれたのだと思ってあわ てて走り出しましたとさ。