2002/09/03 (火) 16:56:19 ◆ ▼ ◇ [mirai] おかんほんまワケわからんわ、なんやのもぉ!
あーもぉええわ、よお言わんわ、もぉええっちゅうねん、はよご飯食べ、おとん帰って
きよるで! ほら、さっさか食べぇな! 煮付け残したらあかんで!
「っちゅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーわけでぇぇぇぇぇぇっ!!! やっ
てきましたくるすがわぁぁぁぁ!!! いぃぃやっほぉぉぉぉぉぉぉぉーーーっ!!」
発情期の猿みたいに雄叫びを上げる詠美さん。
その雄叫びは高周波振動のショックウェーブと化し空間を駆け抜けます。そして愉快な
事に、その振動は都庁の固有振動数と一致してしまいました。
巨大なコンクリートの塊が身震いする様は、空前絶後の異景で、質量すら感じさせるほ
どの圧倒的な不安が、さながら津波のようにして首都圏全域を呑みこんでゆきます。
それは、この世の終わりを思わせるほどであり、あらゆる猟奇的絵画を上回る恐怖を、
一千万都民に与えました。情著の発達が著しく遅れているという、致命的な疾患を抱えた
現代の若者たちは、心を責めさいなむプレッシャーに耐え兼ねて、暴走を始めます。渋谷
を中心に一斉に暴動が起き、国家の治安は急速にそのレベルを下げるのでした。
そして我らが都庁は、その巨体に似つかわしくない金属の軋むような甲高い断末魔を上
げ、ボロボロと緩慢な死を迎えたのです。
「嗚呼、国家転覆のピンチ!?」
むぅ、こうなっては仕方あるまい!
それ以上の混乱を避けるべく、私は黄金のとんかちを手にするのでした。
私はにっこり笑って、とんかちで詠美さんの頭頂部を三回叩きます。
ゴン・・・
「みゅっ!」
ゴン・・・
「っ!?」
ゴン・・・
「・・・・かくっ」
詠美さんは、ばったりとアスファルトに倒れ伏しました。ここが彼女の墓なのです。
野ざらしです。恐ろしいですね。怖いですね。
怖い怖い。(←川澄綾子チックに)