2002/09/29 (日) 14:37:05        [mirai]
静まり返った会場。厳格な雰囲気は張り詰めたガラスの糸のようだ。
      時計の長針が垂直に上を指し、白髪の老人が口を開いた。

      議長「本日の議題は女性器の新呼称に関してです。ご意見をお持ちの方、挙手の上ご発言を・・・」

      あまりにも重苦しい空気。
      不用意な発言は積み上げてきた信頼を失いかねない。
      なかなか発言するものはいなかった。

      しかしそんな中新進気鋭の若手役員Aは静かに手を上げた。
      彼は立ち上がると額に流れる汗を拭いながら口を開く。

      若手議員A「議長。私はパンティーとタンポンの間をとって『パンポン』が相応しいと考えます。」

      そこまでを一息に言って彼はまた腰を下ろした。

      若手の大胆な発言にざわめく会場。
      賛否の声があちこちで聞こえる。

      古株の女性役員Bが喰らいついたのはその時だった。

      女性役員B「そのような露骨な表現を青少年に使わせることは出来ません。
      『お花さん』もしくは『ママロン』がよろしいかと・・・」

      この意見に会場のボルテージは一気にヒートUPする。

      「『パンポン』だ『パンポン』こそ相応しい!」
      「もっと可愛らしいのはないのか?露骨さが残ってはいかん!」
      「そもそも新呼称は必要なのか?」

      さまざまな意見が乱れ飛ぶ。
      しかし、有力な意見は出ず、会議は完全に煮詰まってしまった。

      そんな時、いつもはあまり目立たないCがおずおずと手を上げた。

      C「『パンポン』を平仮名にして、『おちんちん』のように『お』を付ける。
      『おぱんぽん』はいかがでしょうか?」

      意外な人物の意外な意見に目を見張る参加者たち。

      議長「『おぱんぽん』・・・あぁーなんて可愛らしいんだ。それでいて分り易い。

      皆さんどうです?『おぱんぽん』。素晴らしいじゃありませんかー!」

      「そうだ、これしかない。」

      「最高だ。『おぱんぽん』。最高だよ!『おぱんぽん』」

      次々にあがる賛成の声。
      ほつれた糸がとける様に会場は一つになってゆく。

      やがてCの胴上げと共に始まる大合唱。
      そうあの言葉・・・

おぱーんぽん!
おぱーんぽん!
おぱーんぽん!
おぱーんぽん!