小豆坂で鳴らした俺達今川軍は、濡れ衣を着せられ後人に酷評された。 甲相と結び、三河を併合した。しかし、東海でくすぶっているような俺達じゃあない。 血筋さえ良ければ兵力差次第でなんでもやってのける命知らず、 可能を不可能にし巨大な悪に粉砕される、俺達、玉砕野郎今川軍! 俺は今川治部大輔義元。通称お歯黒殿。奇襲戦法と偽装工作の犠牲者。 俺のような天才内政家でなければ貴族趣味の軟弱者どものリーダーは務まらん。 俺は太原崇孚。通称雪斎。自慢の兵法に、織田軍はみんなイチコロさ。 説法かまして、義元から元康まで、誰でも育ててみせるぜ。 よおお待ちどう。俺様こそ松平元康。通称タヌキオヤジ。 野戦家としての手腕は天下一品!妻子殺し?陰湿?だから何。 今川氏真。通称彦五郎。蹴鞠の天才だ。親の仇でも土下座してみせらぁ。 でも弔い合戦だけはかんべんな。 俺達は、大軍の通らぬ田楽狭間にあえて進撃する。頼りになる神出鬼没の、玉砕野郎今川軍! 上洛したいときは、いつでも言ってくれ。