2002/11/16 (土) 19:47:31        [mirai]
 「なぜ、なにを求めて“それ”をするのか」・・・
およそ人間にとって、物事の方向 性くらい大切なものはありません。
何かをする時、「意味づけ、意義づけ、方向づけ」、これを誤れば全ては無
に帰します。いやそれどころか、その弊害は単にその個人にとど まらず、
多くの人を巻き込み、悲劇さえ生む。 

 たとえば、ある有名な医師の例。 
 “金持ちになれるから、出世できるから”と言う利己的な理由だけで、
小さい頃から ガリ勉をして医者になり、患者の苦痛には全く耳を貸さずに
危険な新薬を投与する。そしてその結果、多くの人々が死んでも一切の
反省も謝罪もしない。そして本人は、ちょ っとつまずいただけの成功者
として天寿を全うする・・・こういうのを、人間の言葉では通常、“外道”
という。一見、極端な例をひいたと思う人もあるかもしれません。が、 
この国で起きた現実の出来事です。 

 まことの人として「どう生きるか」という厳格な覚悟や規範がなくては、
個人は勿論、 集団も、このように腐敗する危険を常にはらんでいる。人間に
とって、無自覚の退廃ほど恐ろしいものはありません。 
 我々は、たった一度の人生を、幸福に生きなくてはならない。人として生
まれたから には、絶対にそうでなくては“ならない”。その幸福も、私的な
欲望の達成に止まる矮小なものでは、全くお話にならない。