2002/11/21 (木) 03:43:15        [mirai]
 ……仕方ないから、とにかく四葉、カギを開けて、兄チャマのお部屋に
/
上がりマシた。でも……部屋を見渡したとたんに……気が付いちゃった!
いやーん、コレってもしかして大チャンス到来かもぉ!?

 兄チャマのイナイ兄チャマのお部屋は、なんだか不思議な……懐かしい
匂いがしました。よく知らない場所のハズなのに、ずーっと前から知って
るような……。

「うーん、どこから行こうかな? よぅし、まずはこの本棚から……兄チ
ャマの秘密をチェキしちゃいますっ&  兄チャマは……どんなご本を読
んでるのかな?」
 ……って、四葉はまず兄チャマの本棚を見たんだけど……そしたらその
棚に、見覚えのあるものが1つあって……。それは、真っ白いボーンチャ
イナのユニコーン……。

「……コレ……四葉が持ってるのとおんなじの……」
/
 それは、四葉がずっとずっと子供の頃から四葉のお部屋に置いてあった
ユニコーン。……どうして兄チャマのお部屋に置いて……あるの?
 四葉、ますます不思議な気持ちがしてきて……とにかくもっとよく見て
みようって、そのユニコーンを手に取りました。……でも、そのとたん、
まるで四葉のことを嫌ってるみたいに、ユニコーンの足が四葉の手を蹴っ
たの……。そしてユニコーンは床に落ちて……。

 ガッシャーン……。

 四葉、あわてて拾ったけど……でもユニコーンの後ろ足……1本折れち
ゃってた。
「ど、どうしよう……ちょっと見ようと思っただけだったのに……」
 四葉、悲しくて泣きそうになっちゃった! だって、兄チャマがいない
間にこんなことになっちゃって……。この足……接着剤でくっつかないか
な? 兄チャマが帰ってきたら、きっと四葉のことキライになっちゃう…
/
…う、うわぁ───ん!

 ……でも、四葉が泣き出したその時……。

 四葉、手の中に残ったユニコーンの足の裏に、なにかが書いてあるのに
気が付いたの。そこにはこう書いてありました……『四葉2歳のお誕生日
に』……。

「ややや? これは……」

 それは……いつの頃からだろ……。いつも四葉のすぐそばにあって、四
葉を見ていた真っ白いユニコーン……。気が付いた時にはもう四葉のとこ
ろにあって……誰からもらったのかは、四葉ちっとも知らなかったの。で
も真っ白いユニコーンが守るのは汚れない女の子の証……四葉、いつもユ
ニコーンが近くにいるとなんだか四葉を守ってくれるみたいな気がしたデ
/
ス……。これってきっともしかしたら……。うぅん……チガウ、これはき
っと絶対に、このユニコーンは兄チャマがくれた……遥か遠く日本からや
って来た兄チャマからの贈り物だったんだ……。

「兄チャマ……& 四葉、嬉しくて……涙が出ちゃうよぅ」

 兄チャマ……四葉、ユニコーン壊しちゃって本当にごめんなさい。だけ
ど……、でも……そのおかげで、兄チャマの気持ち……四葉がゼンゼン知
らなかった兄チャマの気持ち、ちょっぴりだけ、チェキできたの……。四
葉と兄チャマは、ずっと離ればなれだったけど、でも……ホントはずっと
ずっと昔から、つながってたんデスね&  兄チャマ……四葉が壊しちゃ
ったこのユニコーンの代わりに……今度、四葉の持ってるユニコーン持っ
てくるデス! そしたら兄チャマ……その頃のお話、四葉に……聞かせて
くれるかな……&