>  2002/12/29 (日) 04:34:34        [mirai]
>  「これは,檸檬のにおひですか。」
>  お客の紳士が話しかけました。
>  「いいえ,夏蜜柑ですよ。」
>  運転手の松井さんがにこにこして答えます。
>  その夏みかんは,田舎のお母さんが昨日
>  速達で送ってくれたものだったのです。
>  松井さんは,お母さんのその優しい心づかいが
>  とても嬉しくて,中でも一番大きい夏みかんを
>  車に乗せてきたのです。
> 
>  「おや,車道のあんなすぐそばに,小さなぼうしが
>  落ちているぞ。風がもう一吹きすれば車が轢いてしまうわい。」
>  心配した松井さんが,ぼうしをつまみ上げると,中からふわっとモンシロチョウが飛び
>  出してきました。
>  そのぼうしは,てふてふを捕まえておいたものだったのです。
>  ぼうしの裏には,
>  「たけやまようちえん,たけの たけお」
>  と,刺繍糸で縫い取りがしてあります。
>  「せっかくの獲物がいなくなっていたら,この子はどんなにがっかりするだろう」
>  優しい松井さんは,てふてふの代わりにあの夏蜜柑に白いぼうしをかぶせると,
>  飛ばないように石でつばを押さえておくのでした。

昔国語の教科書に載ってたな(´ー`)この文章は結構好きだ

参考:2002/12/29(日)04時32分41秒