>  2003/01/04 (土) 01:28:52        [mirai]
> ライカ犬のテンプレ希望

11月3日(日)

 クドリャフカは特別の気密服を着せられ、スプートニク2号内部の、
アルミ合金でできた小さな気密室に入れられた。

 やがてロケットのブースターエンジンに点火され、この瞬間、秒
速8キロ(人工衛星になるのに必要な速度)まで加速するさいに生じる、
人間も経験したことのない激しい衝撃がクドリャフカを襲った。こ
の状況でも、彼女はきっと今までの訓練と同様に、また地上に戻っ
てこられると信じていたに違いない。しかし、この人工衛星は違っ
ていた。パラシュートの代わりに搭載されていたのは、紫外線やエッ
クス線を計測する観測機器、クドリャフカの脈拍、呼吸数、血圧の
計測装置、無線送信機などだけ。そして用意された酸素と食糧も数
日分。搭乗者を回収するシステムを持たないロケットに乗り、クド
リャフカは片道切符の旅に出た。

参考:2003/01/04(土)01時25分45秒