「漱石枕流」 昔、中国のある村に一人の青年がいた。名を仮に李としよう。 李はある日、山に篭ろうと決意した。煩わしい世間が嫌になったからだ。 さっそく荷造りをしていると、李家の隣に住む老人が訪ねて来た。 「李よ、どこへ行くのかね?」 李は答えた。 「煩わしい世間が嫌になったのです。山に入り、漱石枕流の生活をします」 これを聞いて老人は笑った。 「李よ、それを言うなら枕石漱流だろう。 石で口を漱げば血だらけになるし、川を枕にすれば海に流れてしまう」 間違いに気付いた李は、とっさにこう答えた。 「うるせけよハゲ(゚Д゚)」