英国発 近く出版される絵本『ハロー、セーラー』が、話題を呼んでいる。海の男たちが主人 公で、同性愛がテーマの1つだそうだ。「教育上よろしくない」とメディアは騒がし い。 絵本といえば、『かちかち山』や『アリとキリギリス』などがぱっと浮かぶが、いず れも話は単純明快。作者が言わんとすることも感じ取れる。その点『ハロー』はちょ っと難しそうだ。 ところが、読んでみるとそうでもない。親友の船乗りの帰りを待つ灯台守の様子は切 なく、再会に2人が狂喜するくだりはなんともほほ笑ましい。版元のマクミランが言 うように、大人も十分楽しめる内容だ。問題になりそうな要素は見当たらない。 とはいえ、つい深読みしそうになる。男たちの友情以上のメッセージが隠されている のか――ここはやはり、純粋な目を持つ子供たちに判断を任せよう。(游) 他地域のテイクオフはこちらでご覧下さい http://nna.asia.ne.jp/free/businessmail/jmp_take2.html