2001/02/21 (水) 21:05:24        [mirai]
俺が19歳の頃の話です。 
高校は卒業していましたが、これといって定職にもつかず、 
気が向いたら日雇いのバイトなどをしてブラブラしていました。 
その頃の遊び仲間は高校の時の友人グループがいくつかあり、 
その日もその内のひとつのグループの奴の家に集まり、だらだらと遊んでいました。 
そのグループの連中は、地元では結構有名な悪い奴らの集まりでした。 
俺はケンカも弱いし、バイクも持っていなかったけど、 
そのグループのリーダーが幼馴染で家も超近かったため、たまに遊んでいました。 

夜もふけてきたので、俺達は肝試しに行くことにしました。 
皆幽霊なんて信じていなかったし怖がってもいませんでしたが、 
行く途中女の子でもナンパできたら、連れて行こうぐらいの軽いノリでした。 
一人がバンで来ていたのでそれに6人全員で乗り込み出発です。 
幾つかある肝試しスポットのうち、一番近い所に向かいました。 
そこは山の中にある墓場で、頂上に向かって墓場が広がっています。 
入り口に降り立ったとき、その墓場の一番上に何か白い影が見えました。 
よく見るとそれは2人の人間で、近付いてみるとまだ中学生ほどの少女でした。 
髪は長くパサパサで、手入れをしている様子はなく、 
まるで人形の髪のようだと思ったのを今でも覚えています。 
顔にも髪がかかり、表情は読めません。 
顔のつくりは違いましたが、2人ともそっくりに見えました。 
白く見えたのは、夏服のセーラー服姿だったからです。 
いったいどこから来たのでしょう。 
あの場所から出てくるには、車でもっと山の上まで登らなくてはならないはずです。 
なのに2人には連れがいる様子もありません。 
どんどん近付いてきます。